井上ノエミのニュース

両国レイクランド大学 [2025年卒業式]

(English follows) 
両国レイクランド大学 [2025年度 卒業式]
私のスピーチ 

アンダーソン・パッソス副学長、学術関係者の皆さま、教授の皆さま、ご家族の皆さま、そして親愛なる卒業生の皆さん。

まず私のスピーチは、1979年、私が高校を卒業したときに心に残ったある言葉を紹介することから始めたいと思います。私はボリビアのラパスで生まれ育ち、そこで卒業しました。
その言葉はこうです。「No hay imposibles, solo incapaces(不可能なことはない。あるのは、それに挑もうとしない者だけだ)」。
この言葉は、私に“いつも大きな夢を持つこと”を教えてくれました。

私の夢は、豊かな天然資源を持ちながらも、不平等と腐敗によって多くの困難を抱えるボリビアの貧困をなくすことでした。私は、ボリビアを変えたいという思いで経済学を学びました。

しかし、私はすぐに気づきました。変革には、経済学の学位だけでは足りないということに。必要なのは、協力、強い制度、そして何よりも、価値観と compassion(思いやり)を持つ政治的リーダーシップです。私は当時、思い描いていた形でその夢を実現することはできませんでした。

しかし、人生とは本当に不思議なものです。母国で奉仕する代わりに、私はここ墨田区で、2011年から区議会議員として働くことになりました。
この歩みは、自分の志を持ち続ける限り、使命は世界のどこにいても私たちを見つけてくれるのだということを教えてくれました。

皆さんが新たな章へ踏み出す今、どうか「不可能を信じる勇気」を忘れないでください。夢は形を変えていくこともあります。その変化を受け入れてください。皆さんの「決意」は、まだ見えていない扉を必ず開いてくれます。
好奇心を持ち続け、心の高揚が進むべき方向を示してくれるようにしてください。そして、どんな困難なときでも、誠実さを忘れず、価値観を羅針盤にして歩み続けてください。

2025年卒業生の皆さん、本当におめでとうございます。
ここからが、皆さんの本当のスタートです。夢がどんなに大きくても、どんなに“不可能”に見えても、決して手放さないでください。どうか、夢を持ち続けてください。