11月8日 決算特別委員会

◆委員(井上ノエミ) 
 山本区長と加藤教育長、よろしくお願いします。
 一部重複しますが、よろしくお願いします。
 まず、山本区長に区民施設の稼働率に関連してお伺いします。
 決算特別委員会の資料54に主な区民施設の稼働率が出ています。これまで何度か取り上げましたが、集会所の稼働率が相変わらず大変低いです。また、区民施設では、87.8%と一番高い稼働率のすみだ学習センターの別館は、廃止になってしまいます。ここは料金が大変安くて、多くの団体が利用していた施設です。ほかの施設では、稼働率は60%を超えていて、何とか合格するレベルです。
 集会所については、せっかくある施設ですから、コミュニティビジネスやソーシャルビジネスをやっている会社や団体などに貸すとか、使い方はいろいろあると思います。また、地域プラザなどの区民施設には、維持管理に多額の税金が使われています。稼働率が低いのは、料金が高いことも原因だと思います。使用料金を下げることも検討するべきと思います。税金でつくった施設ですから、少なくとも80%くらいの利用率になってもらいたいと思います。
 区政において無駄を省くことは大事です。同時に、つくった施設が有効に利用されることも大切です。山本区長は、どのように対処するつもりか、お伺いします。

◎区長(山本亨) 
 先ほども同様のご質問がありましたが、まずこの区民施設の使用料は平成29年度に1.1倍の改定をさせていただきました。この改定は、当時の社会経済の状況や他区の同類施設の状況などを総合的に勘案してやらせていただいたものです。また、受益者負担の考え方等に沿って決定をさせていただき、現状この形で動かしていただいているということです。
 やはり地域集会所について、3段階しかない現在の料金体系を、より利用しやすい料金体系に少し見直すことを検討していくこと、それから稼働率の向上は、大変重要な行政課題であると認識をしています。他の施設についても、それぞれの施設の設置目的や特性を考慮しながら、工夫も凝らして、引き続き利用の促進を、ご提案いただいたような形も含めて、対応していきたいと思っています。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、款別質疑でも伺いましたが、健康寿命UP大作戦について山本区長にお伺いします。
 この事業は、区民の健康寿命を延ばすためには大変大事な観点だと思いますが、活動が中だるみしているように思います。また、関連する部署がそれぞれでやっていて、まとまりがなくなっているように思います。区長がリーダーシップをとって、墨田区全体で取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お伺いします。
 また、運動プログラムに参加した区民がどの程度健康になったのか、しっかり評価することが大事です。ほかの自治体では、介護保険の要支援だった高齢者が運動することによって、介護プログラムを卒業した例が多く出ています。墨田区でも、健康寿命UP大作戦などに参加して、介護保険から卒業したケースを集めていただきたいと思います。結果を出すことが大事だと思います。山本区長のご見解をお伺いします。
 区内の運動施設の高齢者の料金を下げる必要もあると思います。年金生活者が毎日でも利用できるスポーツ施設があれば、高齢者の健康に大変役立つと思います。両国屋内プールは、高齢者の料金は100円で、多くの高齢者が来ています。他の施設では約240円です。昼間は空いていますから、昼間だけ100円にして、高齢者に毎日使ってもらったほうが施設の有効活用になります。また、医療費や介護費の節約にもなりますから、結果的には得です。いかがでしょうか。山本区長にお伺いします。
 また、今月17日からすみだ1ウィーク・ウォークも始まります。昨年は介護保険課などが参加して、大変よい成績をおさめています。区長も参加されますが、多くの職員に参加して歩いていただきたいと思います。健康寿命UP大作戦は、墨田区民にとって大変大事なキャンペーンですから、どのようにリーダーシップを発揮していただけるのか、お伺いします。

◎区長(山本亨) 
 健康寿命UP大作戦は3年目に入ります。私も必ず参加をさせていただいておりますが、非常に有意義であると考えています。すみだ1ウィーク・ウォークのキックオフイベントが間近に控えており、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
 そして、健康寿命UP大作戦については、現在も高齢者支援総合センター等を通じて周知を図っているところでして、要支援状態の方などが介護予防教室等に参加して、状態の改善が少しでも分かるといった形で、事業を展開しいくということが大事だと思います。
 それから、トレーニングルームについては、すみだ総合体育館を除いて利用料金は240円でして、現状においても、高齢者の方々を含め、多くの方にご利用をいただいています。現段階で直ちにこれを値下げすることは考えてはいませんが、高齢者の健康増進に向けた取組は大変重要であると思いますので、今後、福祉サービスの分野も含めて、必要に応じて総合的に検討をしていきたいと思います。
 最後に、すみだ1ウィーク・ウォークウォーキングチャレンジプログラムは、区民の皆さんや区内事業者だけでなく、区の職員も多く参加をしており、平成30年度は124名参加をしました。今後も事業について広くPRをして、もう少し広がりを持たせるように、区を挙げてこの健康寿命UP大作戦に取り組んでいきたいと考えています。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、来年のオリンピック・パラリンピックの対応に関してお伺いします。
 いよいよ来年に迫ってきましたが、なるべく多くの区民の方に、この一大イベントに参加してもらいたいと思います。例えば、ボクシング会場になる両国国技館の横の両国広小路で観客の皆さんに日本文化を紹介してもらうとか、期間中にリバーサイドホールやうるおい広場で文化団体の方々にパフォーマンスをしていただくなどが考えられると思います。多くの区民の方の出番をつくっていただきたいと思いますが、現在、何か計画されているのかをお伺いします。

◎地域力支援部長(関口芳正) 
 来年のオリンピック・パラリンピックの開催期間中に、パブリックビューイングと併せて、ステージイベントや競技体験などを複合的に行うコミュニティライブサイトの実施を計画しているところです。具体的な内容については現在検討中ですけれども、オリンピック・パラリンピックは文化の祭典でもあります。そういったことから、さまざまな場で文化関連団体の方々にもご協力をいただきたいと考えています。多くの区民の方にご参加いただき、会場が一体となって盛り上がるような取組をしたいと考えています。
 なお、両国国技館横の両国広小路ですけれども、競技会場に隣接しており、ボクシングの競技開催中はラストマイルに指定される予定ですので、ここで多くの人が集まるイベントの実施は、現在困難ではないかと考えています。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、加藤教育長にお伺いします。
 予算の執行実績報告書の174ページに、9、オリンピック・パラリンピック教育推進事業費があります。子どもたちにも参加意識を持ってオリンピック・パラリンピックを盛り上げてもらいたいと思います。あと9カ月ですが、どのように学校で準備をしていくのかお伺いします。

◎教育長(加藤裕之) 
 各学校におけるオリンピック・パラリンピック教育は、平成28年度から実施しています。これまで、アスリートの交流、世界の国についての調べる学習、障害者理解等の学習や運動を行い、意欲の向上を図る取組を進めています。東京都教育委員会では、5歳以上の子どもたちを対象にオリンピック・パラリンピックを観戦する事業を計画しており、準備をしています。
 今後は、これまでのオリンピック・パラリンピック教育を更に充実させるとともに、指定された観戦競技について調べ学習を行うなど、観戦を機会として大会開催に向けた興味関心を高め、参加意識を持つようにしていきます。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、加藤教育長にお伺いします。
 墨田区学習状況調査では、今年も子どもたちの学力が向上し、大変すばらしいと思います。学力面ではほぼ全国平均のレベルに追いついたと思います。現場の先生方、校長先生、教育委員会の皆様の努力の結果だと思います。そして、加藤教育長のリーダーシップに感謝いたします。今後の目標ですが、学力面では現在の状況を維持できればいいと思います。
 これからは、英語教育とプログラミング教育を充実していただきたいと思います。これからの時代を生きる子どもたちには、何よりも英語とコンピューターが大事です。英語については、現在の中学生の海外派遣事業は大変よい結果を出していると思います。今後は20名の派遣生が経験したような英語教育を、どうやって墨田区の多くの中学生にやっていくかを考えていただきたいと思います。この点について加藤教育長にお考えをお伺いします。
 また、プログラミングに関しては、幸い区内にITの大学ができるので、大学と連携していくのが重要と思います。また、先生が全て指導するのは難しいと思うので、外部の専門家の力が必要です。このプログラミング教育をどのように実施していくのか、加藤教育長にお伺いします。

◎教育長(加藤裕之) 
 これからの国際社会で活躍するためには、今後、英語教育が大変重要だと考えます。特に、直接ネーティブの方と話をすることは非常に重要で、この点、小・中学校に外国人講師を派遣し、ネーティブスピーカーを活用する授業を行っています。また、中学校では、現在、少人数・習熟度別ガイドラインに基づき、オールイングリッシュでの授業を少人数の指導で行っています。さらに、中学2年生を対象として、東京英語村、TGGでの体験活動を実施し、学校等で学んだことを生かして英語のやりとりを行っていきます。今後は直接外国の人と話す機会を設けていくなど、更に充実させていきます。
 次に、プログラミング教育です。
 プログラミング教育は、論理的思考を育むとともに、コンピューター等を上手に活用して、よりよい社会を築いていこうとする態度を育むことを目的としています。プログラミング教育は、特定の学年で実施するということではなく、さまざまな教科の学習活動の中で取り入れていきます。ICT技術については、新しく開学する(仮称)情報経営イノベーション専門職大学と連携しながら、プログラミング教育を推進していきます。
 また、教育委員会としては、区内でプログラミング教育の研究校の実践報告会を実施するなど、各教科でプログラミング的思考を育む指導法を示し、各学校での指導に生かしていくようにしていきます。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、重度の肢体不自由者のグループホームの建設について、山本区長にお伺いします。
 款別質疑でも伺いましたが、まだ場所の選定については検討中との答弁でした。この経緯については以前から何度かお伺いしていますが、いつも検討中との答弁です。いつまでに決めることができるのか、区長としてはっきりしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、ご答弁をお願いします。

◎区長(山本亨) 
 この重度肢体不自由者グループホームについては、各会派からもご質問をいただいており、そして9月議会の本会議でも答弁をさせていただいたとおり、現段階では候補地の選定に当たっている最中であり、まさに検討中との答弁になってしまいます。
 いつまでにやるのだといったところが、非常に大事なところだと思っており、入居を希望されている方、又はその保護者の皆様が安心して暮らせるように、しっかりと整備をしなければいけないということです。場所について、できる限り早く皆様にご報告ができるようにさせていただきたいと思います。そして、区長としては、関係所管にしっかり取り組むよう、伝えたいと思っています。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、防災対策について山本区長にお伺いします。
 今回の台風19号のときには、職員の参集が大きな問題になりました。防災対策は、区民の生命を守る最も重要な職員の仕事です。そのときに区外に住んでいるために来られなかったでは、全く話になりません。しかし、職員の約30%しか区内に住んでおらず、大変心配ですが、この状況をどのように考えますか。また、どのようにして改善するつもりか、お伺いします。また、今後洪水対策にも真剣に取り組んでいただきたいと思います。これからつくる区の施設は、全て洪水対策を想定してつくっていただきたいと思いますが、ご見解をお伺いします。

◎区長(山本亨) 
 職員の区内居住率の改善について、折に触れて私から職員に対して、区内への居住を働きかけていきたいと思っています。今回の教訓として、参集体制の確立をしていかなければいけない中で、また区内居住者とのバランス等を考えていきたいと思っています。
 そして、洪水対策の区施設の建設ですが、各種ハザードマップを確認の上で、水害発生時にも施設機能に重大な被害を及ぼさないこと、そして水害後の早期の機能復旧が可能なことなどを配慮した施設計画をすること、さらにリスクを想定した施設計画とすることを要求水準書として、新保健施設の整備を行っていきたいと思います。老朽化による建替え等がある場合、同様の考え方で施設整備を行っていきたいと考えています。

○委員長(坂井ユカコ) 
 以上で、新しいすみだの質疑を終了いたします。