○委員長(樋口敏郎君)
委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、順次質疑を承ります。
みんなの党。
◆委員(井上ノエミ君)
まず、墨田区の行財政改革についてお伺いします。
墨田区は今、行財政改革実施計画に基づいて改革を行っています。自治体の財政状況を示すために経常収支比率が使われていますが、これについて簡単に説明してください。
また、墨田区の経常収支比率は現在何パーセントか教えてください。
◎企画・行政改革担当課長(相澤邦雄君)
まず経常収支比率についてですけれども、今回の行財政改革実施計画の中にも説明を例も併せて入れてありますけれども、この経常収支比率は特別区税とか、特別区交付金の普通交付金など、経常的な財源が人件費、生活保護費などの扶助費、区債の返済に要する公債費などの経常的な経費にどの程度費やされるかを示す指標でございます。財政構造の弾力性を判断するために用いる指標でございまして、この割合が高いほど社会経済環境の変化に柔軟に対応するための財源が少なく、財政が硬直化して望ましくない数字ということになります。
これは家計になぞらえてみますと、給料などの家計収入に対して、経常的な出費である毎月の生活費、食費とか家賃、ローンの支払いなどが占める割合を示すことになりまして、この割合が高いほど自由に使える余裕のお金がない。いざというときの臨時的な支出の対応や貯金がしにくくなるというものでございます。
なお、墨田区の22年度決算における経常収支比率は93.2%となっております。
◆委員(井上ノエミ君)
東京のほかの区、例えば足立区や江戸川区は何パーセントか教えてください。墨田区は東京23区の中では、高いほうから何番目でしょうか。墨田区より高いのはどの区か教えてください。
◎企画・行政改革担当課長(相澤邦雄君)
同じく平成22年度決算によりますと、足立区の経常収支比率は85.8%、江戸川区は83.0%でございます。
23区の中で墨田区は率の高いほうから2番目でございまして、墨田区より高い率の区は97.5%の目黒区でございます。
◆委員(井上ノエミ君)
是非頑張って、経常収支比率をよくしていただきたいと思います。それには経費を節約する必要があります。平成24年度予算で議会費を減らしていることは、大変よいことだと思います。墨田区の行財政改革実施計画では、大幅な経費削減に努めるとあります。今回の予算では、義務的経費の削減は何パーセントでしょうか。
◎企画・行政改革担当課長(相澤邦雄君)
今回策定しました墨田区行財政改革実施計画では、事務的経費の削減割合という形の目標は示しておりませんけれども、経常収支比率の平成27年度目標値として80~85%としております。行財政改革実施計画にある職員定数の適正化による人件費の削減、その他の内容によって、この目標の達成に努めてまいります。
◆委員(井上ノエミ君)
是非頑張って、もっともっと経費を削減していただくようにお願いします。
次に、予算書の79ページですが、職員研修費と職員厚生費が増えています。職員を減らしているのですから、研修費や厚生費が増えるのはおかしくありませんか。なぜ予算が増えているのか、教えてください。
また、1,700万円以上も予算がかかっている職員互助会費の中の葉山荘も、先日の本会議でみんなの党のしもむら議員が廃止すべきと言いましたが、是非廃止して、経費を節約してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。もう一度お伺いします。
◎職員課長(浜田将彰君)
まず1点目の職員研修費でございますが、今年度、この研修費が増額をしておりますのは、研修の内容を充実させていただいたほか、職員のマナーアップキャンペーンを実施する経費を計上させていただいているものでございます。今年5月に東京スカイツリーが開業を迎えるに当たりまして、窓口、あるいは区内に多くのお客様が来訪されることが想定されているところでございます。そこで職員が一丸となってマナーアップの機運を高めまして、おもてなしの心を持って接するためのキャンペーンを行おうというものでございます。
具体的には二つございまして、一つはキャンペーン用の名札を作成して、それを職員が付けて、機運を高めていこうというものでございます。
それから二つ目には、窓口診断の実施でございまして、窓口職場を選定して、窓口対応での課題等を探る診断を行います。経費としては73万円を計上させていただいているものでございますので、ご理解のほどお願いをいたします。
それから二つ目の職員の厚生費でございますが、これは職員住宅管理費の増額でございまして、現在曳舟保育園との併設施設として曳舟寮を設置しているところでございますけれども、その曳舟寮への出入口である外階段が曳舟保育園の避難口の一つとなっているところでございます。この外階段が老朽化してきているため、今回補修工事を行うための予算として500万円を計上させていただいています。このため職員厚生費が増額となっているものでございます。
それから、三つ目の葉山荘でございますが、先日の本会議で、区長からも答弁いたしましたとおり、葉山荘は職員互助会がその費用について応分の負担をして整備をし、その後区に寄付をされているという経緯がございます。したがいまして、廃止をする場合は職員互助会との協議が必要と考えているところでございます。今後の対応を検討してまいりたいと考えております。
◆委員(井上ノエミ君)
次に、81ページの広報費についてお伺いします。
広報費の多くは、区のお知らせの印刷や配布に使われています。毎回の発行部数は9万部ですが、新聞折込では何部配布していますか。
また、新聞折込は一部幾らでしょうか。それ以外は、どのような方法で配布していますか。その予算の内訳も教えてください。
◎広報広聴担当課長(高橋政幸君)
まず第1点目の区報の新聞折込の部数につきましては、6万8,950部でございます。また、新聞折込料につきましては、区のお知らせというのは、4ページものと8ページものとございまして、折込料につきましては8ページの区報につきましては、1部当たり約7.6円でございます。また、4ページの区報の折込料が1部当たり約4.5円となっているところでございます。
それから次に、新聞の折込以外でどのような配布をしているのかと、その経費の内訳でございますが、現在、区内各駅、区施設、それから金融機関等の身近な区内の施設で区報が入手できるように、広報スタンドというのを206カ所に設置しております。こうした方法によって、区のお知らせを配布しているということでございます。
また、広報スタンドの管理経費でございますが、総額でいいますと704万4,000円でございます。この内訳はスタンドの購入費が6万9,000円、修繕費が10万円、それから広報スタンドへの配布委託料が687万5,000円と、こういう数字になっているところでございます。
◆委員(井上ノエミ君)
毎月3回も発行しているのですが、実際にどの程度読まれているのでしょうか。これまでに調査したことはありますか。まだなら是非今後調査してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎広報広聴担当課長(高橋政幸君)
区が隔年で実施しているものに、墨田区住民意識調査というのがございます。この中で区報をどれくらい読んでいるのかという調査の項目がございます。22年度に実施した調査の中では、「必ず読んでいる」「大体読んでいる」それから「興味がある記事が載っているときは読んでいる」というふうに答えた方の合計は、66.1%になっているところでございます。また、このほかに区政に関する情報をどのような手段で入手していますかという問いにも、64%の方が「区のお知らせから区政情報を入手している」と回答が得られているところでございます。
24年度につきましては、住民意識調査の実施年に当たります。したがいまして、今後も区報がどの程度読まれているか、その状況の把握に努めてまいりたいと思っております。
◆委員(井上ノエミ君)
墨田区の世帯数は今12万7,000世帯ありますから、新聞をとっていない家庭も多いわけです。私は23区の広報紙の配布の方法を調べてみました。足立区、大田区、葛飾区、江東区、中野区、文京区、台東区では全戸ポスティングをやっています。大田区では墨田区と同じで毎月3回広報紙を発行していますが、毎月1回は全戸ポスティングをして、残りの2回は新聞折込です。また、全戸ポスティングは町会に頼んで経費を節約しています。墨田区でも全戸ポスティングが必要ではないでしょうか。経費がかからないように、町会に頼んでみてはいかがでしょうか。ご意見をお伺いします。
◎広報広聴担当課長(高橋政幸君)
現在、区報の発行日に確実に宅配できるということで、新聞折込の方法を採用しているわけでございますが、23区でもこれが主流で6割の区がこの方式を採用しているところでございます。全戸ポスティングで区報を配っている区の実例では、大体区報の発行日から3日から5日ぐらいの期間をかけて配布するという方式が大方でございます。このため、決められた日に区報が届かないというクレームが多く届いているということを聞いているところでございます。
また、コスト面においても新聞折込料に比べて、全戸ポスティングの場合は割高になるといった課題もございます。いろいろと課題があるということでございますので、現在のところ新聞折込の方式を維持しながら、その補完的な方法として、先ほど申し上げました広報スタンドの拡充、区報のPDFのインターネットでの閲覧というのを、引き続き行っていきたいと、このように考えております。
○委員長(樋口敏郎君)
以上で、みんなの党の質疑を終了いたします。