3月7日 予算特別委員会

◆委員(井上ノエミ君) 

 まず、256ページの学校施設建設費の統合新校校舎等改築事業費についてお伺いします。
 墨田区は、中学校の統合のために今新しい中学校を建築していますが、ここの省エネ対策はどのようになっていますか、十分な断熱材などの省エネ対策はとられていますか、お伺いします。
◎庶務課長(後藤隆宏君) 
 今お尋ねありました、向島中学校、鐘淵中学校の統合新中学校、(仮称)桜堤中学校でございますが、省エネ対策としては、太陽光発電パネルを屋上に設置したり、それから屋上緑化を実施したり、雨水利用も想定した設計に基づき、今工事をしているところでございます。
 そういったことで省エネ対策を行っておりますが、お尋ねの断熱材等でございますけれども、これも断熱効果のある部材を使用して省エネ対策を図っているところでございます。
◆委員(井上ノエミ君) 
 学校は、災害時に避難施設になります。特に体育館が避難場所になりますから、この体育館をどのようにつくるかは大変重要な問題です。耐震性も大事ですが、断熱材を十分入れて暖房や冷房の効率のよい建物をつくる必要があります。これまでの災害でも、住民が体育館で生活しなければならないことが大変多くありました。寒さや暑さから住民を守る体育館をつくる必要があると思います。体育館の断熱は十分でしょうか、省エネ対策はどうでしょうか、お伺いします。
◎庶務課長(後藤隆宏君) 
 (仮称)桜堤中学校の体育館については、先ほど申し上げたとおり、断熱効果のある部材を使って施工しております。また、今回の体育館は、校舎と一体的につくっておりますので、そういう意味では断熱材を使っている箇所が多くて、断熱効果が一般の単独体育館よりは高いというふうに考えております。
 また、自然の風を取り入れられるように通気にも設計で配慮しておりますので、そういった意味での省エネ対策を施しているところでございます。
◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、242ページの学校管理費、特に小学校のトイレの改修についてお伺いします。
 今、家庭では和式のトイレを使用する家庭は少ないと思います。そのために、子どもたちが学校で困るという話をよく聞きます。文部科学省もこの問題を真剣に考えて、今年、学校トイレ改善の取組事例集を出しました。世田谷区は子どもたちと一緒に新しいトイレを計画しています。とてもよい活動だと思います。墨田区も是非このような活動をしてもらいたいと思います。
 今回は、錦糸小学校と小梅小学校のトイレの改修工事をする予定ですが、どのような工事になりますか、全部洋式トイレにするのでしょうか、お伺いします。
◎庶務課長(後藤隆宏君) 
 洋式化については、小学校、中学校で、平成20年度までに洋式化率50%を達成をしております。今後は、洋式化をもう少し進めていこうと考えておりまして、75%程度を洋式化していこうというふうに考えておりますので、来年度の錦糸小学校、小梅小学校のトイレについても、そのぐらいの割合での洋式化を考えているところでございます。
◆委員(井上ノエミ君) 
 学校は、災害時に避難場所になりますから、高齢者や障害者が使用できるトイレが必要です。この整備はどうなっていますか、お伺いします。
◎庶務課長(後藤隆宏君) 
 学校は避難場所になることから、トイレについても、高齢者や障害者が使用できるトイレを整備する必要があると考えております。マンホールトイレを整備しているほか、車いす対応のスペースを確保したものを整備しておりますし、また、通常の改修のときにも、障害者用トイレを適宜整備しております。そのほか、防災備蓄倉庫に移動式トイレで障害者対応のもの等も整備しております。
◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、4月から中学校で必修になる武道教育についてお伺いします。
 NHKによると、この28年間に中学校で114人が柔道の練習中に亡くなっています。柔道は危険が伴うスポーツですが、墨田区の中学校では幾つの学校が柔道を選択しますか。また、その学校では指導する教員は柔道の経験はありますか、安全対策は十分ですか、お伺いします。
◎指導室長(橋爪昭男君) 
 まず、柔道を選択している学校ですけれども、12校中11校でございます。
 これまで選択種目として柔道を行っていた学校もありますので、すべての中学校で指導経験者が体育科教員として所属しております。
 安全対策についてですけれども、都の教育委員会による実技講習会に、4分の3の教員が参加しております。また、医師会のほうも大変心配しておりますので、墨田区の医師会と共催で安全対策に関する研修会を、管理職、保健体育の教員、養護教諭を対象として行うことを予定しております。
◆委員(井上ノエミ君) 
 事故が起こってからでは遅いので、真剣に対策をとる必要があります。墨田区の柔道連盟に依頼してボランティアで講師を派遣してもらってはいかがですか。これまで柔道連盟と話をしましたか、お伺いします。
◎指導室長(橋爪昭男君) 
 現在、柔道連盟とは連携は図っておりません。しかし、柔道連盟や警察等とは今後連携を図っていきたいと考えております。その際、技能系の指導に偏らないようにすることと、学習指導要領の目的とか内容を熟知してもらうという課題があると思いますけれども、その辺を意見交換しながら検討していきたいと思います。
◆委員(井上ノエミ君) 
 去年4月から、学校では新学習指導要領に従って教育が行われています。ベネッセ教育研究所によると、学習の内容が増えたため、先生の40%が学力差が開いたと感じています。墨田区では現状をどのように考えていますか、また、その対策を特に考えていますか、お伺いします。
◎指導室長(橋爪昭男君) 
 学力差が拡大していると感じているかという、そういう調査は墨田区では行っておりませんけれども、学力調査の結果等を見ると、二極化になっていることが分かると思います。墨田区でも二極化、特に理解の遅れている生徒の底上げをしようということで、来年度から重点校を設けて取り組んでまいります。
 また、今年度は小学校の教科書が変わりましたから、学習指導計画と評価計画を各学年、各教科ごとに教員の代表で作成いたしました。来年度は中学校の教科書が変わりますので、中学校においても来年度、指導計画と評価計画を作成して各学校に周知したいと思います。
◆委員(井上ノエミ君) 
 小学校の新学習指導要領では、理科の時間が55時間と大変増えています。文部科学省の調査によると、理科を教える先生が不足していて、理科の教科担任制をとっている学校も増えています。受験がある理科を教えるのは難しいので、教科担任制はよいことだと思います。墨田区の小学校の現状はどうなっていますか、お伺いします。
◎指導室長(橋爪昭男君) 
 現段階ですけれども、理科の教科担任制を実施、検討している小学校数は把握しておりません。しかし、墨田区では、CSTといって東京都教育委員会による小学校理科教育の指導的な立場の小学校教諭を育成、活用する事業があります。その研修会を行っておりますし、小学校を訪問する巡回研修を通して、小学校教員の理科の指導技術向上を図っております。
 また、理科支援員等配置事業を活用いたしまして、理科授業の補助をする理科支援員を配置しております。また、少人数ティーム・ティーチング加配事業を活用して、理科の授業を実施している小学校もあります。
 今後もこのような手立てを講じて小学校理科教育の充実を図っていきたいと考えております。
◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、児童虐待の問題について質問します。
 学校で虐待を発見するケースも多くあります。これまでに墨田区の学校で児童虐待を発見したケースがありますか。また、虐待は子育て支援総合センターに報告しなければなりません。学校の先生は、この手続を行う必要があります。実際には先生が知らないで子どもが死亡した事件もありました。教育委員会は、先生に児童虐待の問題について周知していますか、お伺いします。
◎指導室長(橋爪昭男君) 
 学校等で虐待を発見したケースはございませんけれども、見つけた場合には、通告の徹底を周知しております。全校を対象とする指導室訪問において、子どもの人権を守る観点から、教職員は子どもの虐待を発見したとき、あるいは虐待が疑われるときは、子育て支援総合センター又は児童相談所に通告を行う義務を負っていることを全教職員に周知徹底しております。
 また、教育委員会による研修の実施ですけれども、管理職、生活指導主任、養護教諭等に対して、児童虐待防止に関わる研修を実施しております。それぞれ年1回程度実施しております。
 また、校内研修においては、東京都教育委員会が平成23年8月に作成、配布した児童虐待防止セットというものがありますが、これを活用した校内研修を全幼稚園、学校において実施しております。
○委員長(樋口敏郎君) 
 以上でみんなの党の質疑を終了いたします。