◆委員(井上ノエミ君)
まず、山崎区長に、墨田区の国際化についてお伺いします。
スカイツリーが開業すると、墨田区が国際観光都市として注目を集めます。墨田区には、世界から多くのVIPが、スカイツリーの見学に来ます。実は、先日も、私の友人から、イギリス人の方で、以前日本で大使をしていた人が、東京に久しぶりに来るので、スカイツリーを見せられないかと聞かれました。
今年は、外国の大統領のようなVIPやファーストレディーがスカイツリーに来ると思います。そのために区長も英語を勉強をしていただきたいと思います。
そのときに、スカイツリーに来て、浅草に行って帰るのではなく、墨田区内でもいろいろ視察をしてもらいたいと思います。そのために、区役所の体制も相当強化する必要があると思います。英語ができて、大使館と交渉できる人も必要になります。また、外国のVIPを接待するプロトコルが分かる人も必要になります。そうでないと受け入れ態勢がとれないから、来てもらっては困るということになります。せっかく墨田区を世界に売り込むチャンスを失ってしまいます。区長のご見解をお伺いいたします。
◎区長(山崎昇君)
井上委員のお話のように、東京スカイツリーが開業いたしますと、世界各国からVIPと言われる方、あるいはファーストレディーという方もたくさんお見えになると、そのように思います。
そういった方々に対して、私どもの墨田区を理解していただくという意味では大変いい機会に恵まれるわけでございまして、そういったことも含めて、是非そういった方々に適切なる対応もしてまいりたい、そのように思っています。
区役所の中には、語学の堪能な職員もおりますし、併せて今、語学のできるボランティアの方々にも登録をしていただいておりまして、そういった言葉の障害については、何とかその解消ができるのではないかというふうに思っていまして、そういった職員あるいはボランティアの方々に、墨田区をきちっと勉強していただいて、そしてそのVIPの方々にお話をさせていただく、そういったことをさせていただきたい、そのように思います。
なお、私自身も、そういった方々に、多少あいさつぐらいはできるように、英語の勉強をさせていただきたい、そのように思います。
◆委員(井上ノエミ君)
私の友人には、海外の日本大使館の元大使の奥様がたくさんいます。元大使の奥様は、プロトコルを知っていて接待がうまいですから、ボランティアとして墨田区のお手伝いができると思います。また、世界に売り込むためには、世界のメディアに売り込まなければなりません。外国のメディアを墨田区に招待する必要があると思います。
また、山崎区長ご自身で、外国人特派員クラブで墨田区とスカイツリーについてプレスカンファレンスをやることが必要だと思いますがいかがでしょうか。
◎区長(山崎昇君)
井上委員のご友人でそういった方がおられるとすれば、是非区のそういったボランティアに登録をしていただいて、そして是非そういった場に出ていただいて、墨田区のPRをしていただければと、そのように思っております。
なお、そういった意味で、外国の特派員、あるいはマスコミの方々に、墨田区をご紹介するということも、極めて大切だと、そのように思っております。
過日、観光庁の長官が私のところにお見えになりまして、これからやはりそういったことも是非やっていかなければならないということで、墨田区のみでやるのは大変難しいというふうに思うので、観光庁がそういった場を、年に何回か設定をしているというようなお話も聞きました。そういうところに、私どものほうから、何らかの形でアクセスをするということも大切だというふうに思いますので、そういったことを通じて、外国のメディアあるいは特派員の皆さんに、墨田区を売り込んでいきたいと、そのように思います。
◆委員(井上ノエミ君)
東京スカイツリーの英語のホームページを見ました。これから多くの外国人観光客が見ると思います。残念ながら、墨田区観光協会の英語のホームページのリンクが張っていません。墨田区の観光情報を、そのスカイツリーのホームページから得ることはできません。
是非、墨田区の観光情報をリンクしてもらうように頼んでいただきたいと思いますがいかがでしょうか。
◎産業観光部長(栗田陽君)
ご指摘のとおり、今現在は東京スカイツリーのホームページに、墨田区の公式ホームページはリンクをさせていただいているんですが、観光協会のホームページはリンクしておりません。
そういった意味では、多くの観光客、外国の方にも、墨田区の観光について情報発信し、理解していただくためにも、スカイツリーの公式ホームページに観光協会のホームページをリンクさせることは、大変重要だと思っておりますので、早急に東武鉄道のほうと協議をさせていただきたいと存じます。
◆委員(井上ノエミ君)
次に、多文化共生都市の政策について区長にお伺いします。
多文化共生で一番大事なことは、コミュニケーションです。多くの誤解は、外国人が日本のシステムを知らないことから起こります。そのために、外国人に対する情報提供を増やさなければなりません。
残念ながら墨田区では、外国語での情報提供は少ないです。区のお知らせも日本語しかありません。英語だけではなく中国語、韓国語などの多言語でつくる必要があります。予算をかけないようにコピーでもいいと思います。また、ボランティアを頼めば翻訳をただでできると思います。
もう一つは、是非外国人専用のホームページを作成していただきたいと思います。
現在のホームページは、自動翻訳システムで翻訳していますが、総花的で情報が多過ぎます。身近な生活情報だけのホームページが必要だと思います。これもNPOにやってもらえば、それほどお金もかからないと思います。是非検討してみてください。区長のご見解をお伺いします。
◎区長(山崎昇君)
おっしゃるように、今、墨田区にも、1万人近い外国の方がお住まいになっているわけでございまして、そういった意味では、お互いに日常生活の中で、いろいろと共生をしているという状況でございます。
そこで、一番重要なのは、やはり多文化共生ということで、お互いに相手の国のこと、あるいは自分の国のこと、そういったことを理解するということがその基本にあるわけでございまして、コミュニケーションというのは大変重要だと、そのように思っております。
しかし、今、ご指摘のとおり、区のほうの対応は若干後手に回っているということは否めない事実かと、そのように思います。
区報なんかを多言語化でお知らせするというのは、これはなかなか難しいところもあるわけでございますが、区報に限らず、今お話のように、例えばホームページ等々については、是非多言語で基本的なところについては、翻訳をしてお知らせするということは、これは可能なことでございますので、そういったことについては、これからは是非充実させていただきたい、そのように思っております。
◆委員(井上ノエミ君)
新宿区では、多文化共生プラザをつくり、日本人と外国人の交流の拠点としています。墨田区も同じようなプラザが必要だと思います。とりあえずは、区役所の1階の外国人登録の受付の横の壁を利用して多文化共生コーナーをつくってはどうでしょうか。
区役所に来た外国人が、いろいろ情報を得られるようにします。また、NPOに頼んでボランティアに参加してもらい外国人の質問にも答える場所になると思います。また、区内のイベントの情報も手に入るようにすれば、もっと多くの外国人がイベントに参加するようになると思います。区長のご見解をお願いします。
◎区長(山崎昇君)
ご提案いただきました件につきましては、外国人登録の受付の脇ということではなくて、区役所の庁舎1階には、区政情報コーナーもあるわけでございまして、そういったところをうまく活用して、何とかそういった外国人の方々に区の情報を提供する、あるいはご相談があれば、それを区の内部に伝える。そういったことについては、これは必要かというふうに思いますので、少し検討させていただきたい、そのように思います。
◆委員(井上ノエミ君)
最後に、中小企業対策についてお伺いします。
今、世界が大変な勢いでグローバル化しています。墨田区の中小企業も、もっと世界を相手にビジネスをしてもらいたいと思います。大田区では、タイにオオタテクノパークという工業団地をつくって、大田区の中小企業のビジネスの拠点としています。
今、ベトナムも日本企業が多く進出して、日本の技術を必要としています。墨田区としても、中小企業のグローバルビジネスを支援する必要があると思います。区長のご見解をお伺いします。
◎区長(山崎昇君)
今、大田区の例をお示しいただいて、区の対応についてご質問がございました。
大田区と墨田区の産業は、やはり若干違うところがございまして、大田区の場合はどちらかというと精密工業を中心とした製造業が盛んでございまして、そういった意味では海外へ移転あるいは進出するということも、極めて重要な産業戦略だと、そのように思います。
しかし一方、墨田区の場合は、どちらかというと、そういった海外進出をするというような企業よりも、日常生活用品を中心とした製造業が多いわけでございまして、そういった製品を国外に売り出していく、つまり販路拡張といった立場からの産業政策が必要なのではないかと、私はそのように思っています。
したがって、過日も私のところに、ジェトロの方々がお見えになりまして、ジェトロと墨田区でやはり協力をして、そしてヨーロッパ、そういったところに、区内の製品、生産品をPRする、販路を拡張する、そういったことができないかということで、少しお互いに連携してやっていこうということにもなっておりますので、私は今お話がありましたような、テクノプラザをどこかにということではなくて、販路拡張という立場で、墨田区の製品を諸外国に売り出していったらいいのではないかと、そのように思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
○委員長(樋口敏郎君)
以上で、みんなの党の質疑を終了いたします。