3月9日 予算特別委員会

◆委員(井上ノエミ君) 
 263ページの(仮称)総合運動場等整備事業、つまり陸上競技場の整備についてお伺いします。
 今回、陸上競技場の整備とともにセミナーハウスを整備します。セミナーハウスはもともと堤小学校にあって、学校や青少年団体が利用していました。それがなくなったので、今回整備する意図だと思います。私は、墨田区が宿泊施設を持つ必要があるのか疑問です。東京23区でセミナーハウスのような宿泊施設を持っているのはどこの区ですか、お伺いします。

◎スポーツ振興課長(佐久間英樹君) 
 現在、総合運動場の整備基本計画の作成を進めております。この基本計画につきましては、今定例会の区民文教委員会にご報告させていただきたいと思っておりまして、また今回、新年度予算としてご提案をさせていただいているところでございます。もしこうしたものがお認めいただけるのであれば、旧鐘淵中学校の跡地に総合運動場とセミナーハウスを整備していきたいと思っております。委員からご案内のありましたとおり、もともと堤小学校の中にあった施設でございまして、当時、年間の平均稼働率が40%弱、土日や夏休み期間中ですと80%を超える稼働率があったという大変人気のある施設でございます。また、サッカー、野球あるいは剣道といったスポーツ団体の方々、ガールスカウト、ボーイスカウト、PTA関係者あるいは青少年育成委員など幅広い方たちに使っていただいたという経緯がありまして、今でも改めてこういった施設が欲しいというご要望をたくさんいただいているところでございます。ですから、私どもといたしましては、そうした声を受け止めまして改めて整備をさせていただきたいと感じております。
 また、同様の施設が23区内でどの程度あるかということにつきまして少し調査をいたしました。大田区、世田谷区、練馬区には、こうした社会教育関係の宿泊施設があるということで把握をしてございます。また、少し毛色は違いますが、江戸川区は自前でホテルを経営されているということで伺ってございます。

◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、セミナーハウスの詳細について教えてください。
 収容人数、床面積、部屋の数、部屋のタイプと設備、会議室の数、それ以外にどのような施設があるのか教えてください。また、建設費も教えてください。

◎スポーツ振興課長(佐久間英樹君) 
 先ほど申し上げたとおり、現在、整備基本計画の作成を進めておりまして、先日までパブリックコメントを実施させていただいておりました。その中では、あくまでイメージなんですが、図面のようなものも掲載させていただいたという経緯がございます。ただ、詳細な設計につきましては、まだ着手ができていないということがございますので、もし予算をお認めいただけるのであれば来年度、詳細設計をさせていただきたいと思っております。そうした中ではございますが、宿泊施設、何人が泊まれるかということについては、以前のセミナーハウスは最大50人宿泊可能ということでございましたので、それよりは多い人数に宿泊していただきたいと思っております。
 また、どういった施設があるのかということで、現段階で考えておりますのは、シャワーあるいは浴室、トレーニングルーム、多目的ルームなどを考えてございます。
 また、建設費につきましては、全体の総工費として本体工事18億円を見込んでございますけれども、セミナーハウス単独での試算はできておりませんので、どうぞご理解をお願いいたします。

◆委員(井上ノエミ君) 
 陸上競技場の維持管理費は、年間7,500万円と聞いています。これにはセミナーハウスの維持管理費も入りますか。また、セミナーハウスだけの年間の維持管理費を教えてください。

◎スポーツ振興課長(佐久間英樹君) 
 委員のご案内のとおり、この7,500万円の中にはセミナーハウスの運営経費、維持管理費も入っております。ただ、この数字の算出に当たりましては、他区の類似施設、複合施設の年間の維持管理費を参考にさせていただきまして、面積按分等により算出をした数字でございます。宿泊棟のみの部分を切り取って試算ということはできておりませんので、ご理解をお願いいたします。

◆委員(井上ノエミ君) 
 セミナーハウスの利用者は、墨田区の児童や生徒だと思います。週末は利用者はいると思いますが、平日は利用者はいないと思います。どのように考えていますか、お伺いします。
 年間の利用者数はどの程度見込んでいますか。また、子どもたちには高い宿泊費は払えません。宿泊費は幾らぐらいを考えていますか、お伺いします。

◎スポーツ振興課長(佐久間英樹君) 
 先ほどの答弁と少し重複しますが、以前のセミナーハウスは平均で40%弱の稼働率がございました。また今回、地域のほうに説明に入らせていただいたんですが、その中で町会・自治会あるいはPTAの関係者や青少年育成委員たちから、是非平日、会合等で使わせていただきたいというような話をいただいているところでございます。また、防災の拠点会議などでも活用ができるんじゃないかと思っておりまして、一定数稼働ということはあるのでないかと思っております。
 また、利用者数についてでございますが、以前のセミナーハウスは、日帰り利用で年間1,000人強、宿泊利用で1,000人程度ということでございましたので、それ以上の人数に利用していただきたいと思っております。
 また、昨年の第4回定例会で報告させていただきましたが、このセミナーハウス、トレーニングルームを附置させていただきたいと思っておりますので、そのトレーニングルームで大体年間8,000人ぐらいの方にお使いいただけるんじゃないかと思ってございます。
 最後に、宿泊費の関係でございますが、やはり同様に昨年の第4回定例会の報告の中では、1,000円ということでとりあえず料金設定をさせていただきました。ただ、少し立派なものをつくってもう少し宿泊料金をいただくこともできるんじゃないかというご意見もいただいているところでございますので、今後、運用面の課題を整理する中で、十分に検討させていただきたいと思っております。

◆委員(井上ノエミ君) 
 セミナーハウスをつくると宿泊施設にかかる毎年の維持管理費が心配です。宿泊施設をつくらない場合は、セミナーハウスの維持管理費はどの程度減らすことができますか、お伺いします。

◎スポーツ振興課長(佐久間英樹君) 
 今回整備させていただきますセミナーハウスにつきましては、この総合運動場全体の管理棟としての役割と、あと総合運動場便益施設も一緒につくらせていただく予定となってございます。このため是非セミナーハウス、管理棟という意味合いでも整備をさせていただきたいと考えておりまして、また先ほど申し上げましたとおり、セミナーハウス単独での試算ということはしておりませんのでご容赦いただきたいと思います。

◆委員(井上ノエミ君) 
 豊島区では、自分のお金を使わないで区役所をつくりました。同じように民間の力を借りて維持管理費の心配がない施設をつくることを考えていただきたいと思いますが、いかがですか、お伺いします。

◎スポーツ振興課長(佐久間英樹君) 
 これは所管としての考えでございますが、この総合運動場は公の施設、公共施設でございますので、第一義的には、行政のほうでしっかり整備をさせていただき、責任を持って管理をしていくことは大切であると考えております。
 ただ、そうした中でソフトの部分、運用面については、区民の皆様の力をお借りしたり、協働できる部分というのはたくさんあると思います。是非そうした力をお借りしましてさまざまな企画、イベントなども実施をしていきたいと思っております。

◎企画経営室長(関口芳正君) 
 セミナーハウスについてはただいまの答弁でございますが、区全体としておっしゃるように、維持管理費を削減するために民間の力を活用するという考え方を持ってございます。そういった中で、今後さまざまな施設につきまして指定管理者制度はもちろんでございますけれども、PPPというような形で民間と共同して施設の整備を進めていくということも考えておりますので、ご理解いただければと思います。

◆委員(井上ノエミ君) 
 236ページの児童の交通安全教育に関連してお伺いします。
 平成24年に京都府の亀岡市で登校中の児童が3人亡くなる交通事故がありました。その後、全国で通学路の緊急合同点検が行われました。平成24年11月の東京都の報告では、墨田区は26小学校のうち、点検数が16、対策が必要な箇所が41カ所でした。
 そこでお伺いしますが、これまでに全ての学校の点検は完了していますか。また、とるべき対策は全て完了しているのでしょうか、お伺いします。

◎教育委員会事務局参事(岩佐一郎君) 
 ご指摘の亀岡市の事故を契機に、平成24年度のことでございますけれども、墨田区におきましても緊急点検を実施したところでございます。経過を説明しますと、最初は全小学校を対象に調査の依頼をかけました。そこから報告をいただきまして、それを集約し、そのうち緊急性、必要性の高い16校、41カ所につきまして合同点検を行った経緯がございます。これに基づきまして、この41カ所のうち40カ所につきましては対策を講じまして、何らかの安全措置がとれたというところでございますけれども、残り1カ所については信号設置の要望でございまして、これは警察の判断で交通量が少ないことから、実現が困難であるという回答をいただいているところでございます。
 その後につきましては、毎年、交通安全対策連絡協議会とか、あとはスクールゾーンの連絡協議会みたいなものが二つございまして、小学校のPTAも参加し、警察とか区のほうで一緒になっていろいろ要望を聞く会議がございます。そういう会議を通じまして個別の要望を頂戴しております。その要望を受けまして個別に対応しているところでございます。警察が所管する部分は警察、道路公園課が対応する部分は道路公園課というような形で対応してきておりまして、平成27年度は、合同点検の要請なども5校からいただきました。それで、既に3校は点検を実施しております。残り2校は、年度中にまた実施をする予定でございます。いずれにしてもこうした要望を受けまして、個別対応で警察、道路公園課、これらと協力して必要な限りの対応をとっているところでございます。

◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、英語教育についてお伺いします。
 現在、文部科学省は、英語教育に関しては英語の4技能、つまり読み、書き、そして聞いて話すことの全てを重視する方針になっています。これまでは、学校教育では文法と読みが中心でした。英語を書いたり話すこと、つまりアウトプットはほとんど重視されませんでした。そのため最近の文科省の調査では、高校3年生の9割が、英語を書いたり話す力は中学3年生レベルであることが分かりました。中学校3年生では、7割以上が目標である英検3級程度に届かないレベルであることが分かりました。つまり、英語教育は相当の改善が必要です。墨田区においても、是非英語教育を改革していただきたいと思います。
 文科省は、中学校においても授業を英語でやることを基本としています。CD教材やビデオもありますし、ALT(アシスタントランゲージティーチャー)もいます。また、今は無料のアプリがありますから、英語で授業をやることも可能だと思います。墨田区の中学校ではどうでしょうか、お伺いします。

◎指導室長(月田行俊君) 
 まず、英検3級レベルの中学生のことですが、現時点では受益者負担という形で英検を受講しているような状況ですので、こちらで正式な数字としては、把握はできてございません。一部の学校では、やはり3割程度ではないかということでお答えをいただいているところもございます。
 また、中学校の英語教育につきましては、これまでも音声教育あるいは映像教育などを活用して取り組んでおりますし、今年度からICTが全中学校に配置されましたので、そういったICTを活用しながら授業を進めているところで、4技能の育成を図っているところでございます。
 また、新しい学習指導要領では、短い新聞記事を読んだりテレビのニュースを見たりしてその概要を伝えることができるとか、あるいは身近な話題について理解や表現、情報交換ができるコミュニケーション能力を養う、そういったためにお互いの考えや気持ちなどを英語で伝え合う対話的言語活動を重視した授業を構成していくとなっておりますので、本区におきましてもこの趣旨にのっとった取組を推進してまいりたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ君) 
 英語で授業を行うために、中学校の英語の先生は文科省の目標である英検準1級レベルの力を付けるように努力していただきたいと思いますが、先生方の英語力はどうでしょうか、お伺いします。研修などについても教えてください。

◎指導室長(月田行俊君) 
 都は平成26年度より英語科教員の海外派遣研修を行っておりまして、これに本区も参加させていただいています。基本は、英検の準1級以上とかTOEIC730以上ということになっていますので、この研修を受けた教員が戻ってきて区の中で伝達研修をすることで改善を図っていきたいと考えております。

○委員長(加藤拓君) 
 以上で、新しいすみだの質疑を終了いたします。