3月3日 予算特別委員会

議事
(1)付託予算の審査
  ア 議案第73号 令和5年度墨田区一般会計予算
  イ 議案第74号 令和5年度墨田区国民健康保険特別会計予算
  ウ 議案第75号 令和5年度墨田区介護保険特別会計予算
  エ 議案第76号 令和5年度墨田区後期高齢者医療特別会計予算
   以上4議案を一括して議題に供した後、3月1日開会の委員会において自由民主党から要求のあった資料については、既に配布している旨、了承願った。
   その後、総括質疑を行った。
   質疑終了後、本日の会議を終了し、6日(月)午前10時から委員会を開会し、引き続き総括質疑を行うこととした。
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             会議の概要は、次のとおりである。
                             午前10時00分開会

○委員長(加藤拓) 
 ただいまから予算特別委員会を開会いたします。
 早速議事に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 議案第73号、議案第74号、議案第75号及び議案第76号の各会計予算、以上4議案を一括して議題に供します。
 初めに、1日開会の委員会において、自由民主党から要求のあった資料については、既に配布いたしました。なお、これで全ての資料が提出されましたので、ご了承願います。
 本日は、総括質疑を行います。
 それでは、順次質疑を承ります。

◆委員(井上ノエミ) 
 職員の育成について、山本区長に伺います。
 墨田区は、今回のコロナ対策では墨田方式を生み出して、全国的に高い評価を得ました。ただ単に国の指示を待つのではなく、積極的に区民のために独自の政策を実施した成果です。今後も、山本区長のリーダーシップで、前例にとらわれないで墨田区をよくしていただきたいと思います。その際、重要なのは職員の意識です。チェンジメーカーとなって墨田区を変えていく意識を持った実行力のある職員を幹部職員に育てていただきたいと思いますが、山本区長はどう考えるのか、伺います。

◎区長(山本亨) 
 コロナという前例のない中で、全庁一丸となって区民の命と安心を守るというところに努めさせていただきました。ご評価をいただいて、ありがとうございます。
 職員育成基本方針を定めていまして、その中で、区民のために四つのワークを発揮してチャレンジする職員になってほしいと申し上げています。四つのワークというのは、フットワーク、ヘッドワーク、チームワーク、ネットワーク、これらを発揮すること、そして区民目線で、様々な行政課題を解決するためにチャレンジしていってほしいということです。
 このことは、新入職員にも話しますし、係長研修でも話しますし、幹部職員にも話します。各職場において行政課題を迅速・的確に予見し、解決に向けた対策を実行していくリーダーシップと庁内で横断的に協力し合う協調性が求められているということで、そうした観点から日々の指導をこれからも行っていきたいと思っています。
 そして、新型コロナ感染症対策のよかった点、成功体験も踏まえて、幹部職員の育成、そして職員全体の意識の向上に努めていきたいと思っております。

◆委員(井上ノエミ) 
 自分たちの仕事を積極的に改善していく意識、また新しい事業に挑戦する勇気を持った職員がこれからの墨田区に必要です。是非そのような職員を昇進させていただきたいと思います。日本の職場では年功序列で昇進することが多いですが、若くてもやる気のある優秀な人をどんどん抜てきしていくようにお願いいたします。
 次の質問に移ります。
 墨田区では、メールや手紙で多くの区民から問合せや意見が来ます。数が多くて、全てに対応するのは難しいと思いますが、最低限、メールやはがきで受理をしたことを返信することは必要だと思います。現状はどのような対応をしているのか伺います。

◎広報広聴担当課長(南部友孝) 
 墨田区では、様々なご意見、ご要望等を区政運営に役立てるために、ホームページの投稿フォームのほか、専用はがき、封書、電話など、様々な方法により広聴活動を行っております。寄せられたご意見等に対しては、区長への手紙に関する取扱要綱に基づき、広報広聴担当課長から所管の課長あてに発信者への対応を依頼しております。依頼を受けた所管課長は、受け付けた日からおおむね1週間以内に発信者に面会、電話、郵便、メール、その他適切な方法で回答することとしております。
 現在、様々な媒体でご意見等が届いていることや投稿フォームの仕様などの関係から、受領した旨の返信はしておりません。しかしながら、区民が安心して声を届けやすい環境を整備していくことは重要であるため、費用対効果や他の自治体の状況も踏まえながら、何ができるか検討していきたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ) 
 一般的に、メールを送っても返信のメールが来ないと、メールが届いたかどうか分かりません。結局、電話をして聞くことになります。これは時間の無駄です。民間会社では、メールは24時間以内に返信することを決めている会社が多いと思います。墨田区においても迅速な対応をお願いしたいと思います。
 次に、防災対策について伺います。
 2019年の台風19号のときには、墨田区は避難所を開設しましたが、幾つかの避難所では職員の到着が遅れました。私は、区民から電話で、避難所に誰もいないと言われたことを覚えています。これは、電車が止まったことが主な原因でした。その後、区議会でも、区内に住んでいる職員が少ないことを私は取り上げました。墨田区としても職員用の防災住宅を増やしたと思います。
 そこで、山本区長に伺いますが、災害時の職員の動員体制はどうなっていますか。避難所を開設するときに職員を派遣できる体制はできているのか伺います。

◎区長(山本亨) 
 令和元年の台風第19号の際には、自主避難場所や避難所を15か所開設いたしましたが、一部施設の開設に課題があったと認識しております。その後、反省の下に、議会でも大変いろんなご意見を頂戴し、また今も災害対策特別委員会等で様々な議論が続けられていると思っております。
 その後のお話ですが、避難所の開設、運営、情報提供体制、職員の体制等に分類し、課題と対策について検討を重ねました。今後の水害対応につきましては、災害の状況にもよると思いますが、原則、警戒レベル3の発令時には全ての避難所を開設することとし、早い段階で職員を参集させ、避難所の開設準備に当たります。なお、地震による災害が夜間や休日に発生したときに備え、指定避難所の近隣に住む職員を臨時非常配備体制の指定避難所参集隊に指定しており、早期の避難所開設に当たりたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ) 
 今回のトルコ・シリア大地震では、多くの建物が崩壊しました。款別のときに墨田区内で崩壊する可能性のある建物の数を聞きました。揺れや液状化による建物倒壊が5,398棟あるとの答弁でした。墨田区内には古い建物が多くありますが、区内のどの地域で建物の倒壊が多いのか把握していますか。

◎防災課長(山中淳一) 
 款別でご答弁いたしました首都直下地震等による東京の想定とは違うデータになりますが、同じく東京都が昨年9月に公表しました地震に関する地域危険度測定調査がございます。この調査は、都内5,192町丁目を対象に、建物の倒壊、火災、総合の三つの危険度について5段階のランク付けを行ったものでございます。この調査によりますと、建物倒壊の危険性の高い地域として、京島二丁目、京島三丁目、墨田三丁目が上位10位以内に入っておりますので、このような地域では地震による建物倒壊の危険性が高いと認識しております。

◆委員(井上ノエミ) 
 1983年以降に建築されたビルは、新耐震基準が適用されているので、地震に強いです。これらのビルは、錦糸町・両国地域に多いと思います。しかし、それ以前の古いビルは、耐震に問題があります。地震で崩壊する可能性のある古いビルをどうするかは、全国的に大きな課題です。墨田区でも真剣に考えていく必要があると思います。
 次に、まちづくりにおけるデザインの重要性について伺います。
 多くの人が住みたいと思う墨田区にするためには、センスのよい魅力的なまちにする必要があると思います。隅田公園は、芝生広場があって、とても良い空間がつくられましたが、舗装広場にはデザイン性が感じられません。千葉大学にはデザイン・インスティテュートがありますから、先生か学生の助けを借りれば、お金を掛けずにセンスのあるまちをつくることが可能だと思います。山本区長にもデザインに関心を持っていただき、リーダーシップを発揮していただければ、すてきなまちができると思いますが、ご見解を伺います。

◎区長(山本亨) 
 まずは、千葉大学デザイン・リサーチ・インスティテュート、これは分野横断的にデザインを実践・研究する組織でありまして、今やっております、キャンパスコモン・あずま百樹園再整備事業においても、デザインの知見を活用させていただいております。そのほかにも、健康意識の向上や公園マナーに関する地域課題等に対して、区民の行動変容を促す取組なども千葉大学と共に進めております。
 現在、隅田公園の舗装広場では、広場の利便性を図るために、舗装の色を変えたり、目印を付けるなど行っておりますが、今後、隅田公園をはじめ、区内の様々な公共施設においてもデザイン性が高く、魅力ある空間となるよう、千葉大学との連携を深めていきたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ) 
 墨田区が実施している健康寿命UP大作戦!や介護予防活動は、コロナ明けから活性化してくると思います。これらのプログラムに科学的な知見を入れて、本当に効果があるのか、どんな効果があるのかをしっかり検証する必要があると思います。科学的に効果が確認できれば、より多くの区民が参加すると思いますが、区長のご見解を伺います。

◎区長(山本亨) 
 区民の健康課題の分析というところでは、今もありました千葉大学との連携の下、取り組んでおります。現在、孤独、孤立の状態が介護や認知症などのリスク因子となることが社会疫学研究により明らかになりつつあります。新保健施設開設を控えて、エビデンスに基づく健康政策を展開していくためにも、科学的な根拠を区民に示し、効果検証にもしっかりと取り組んでいきたいと考えています。

◆委員(井上ノエミ) 
 私の地元の日進公園には、一部に芝生が入りました。その維持費は、1年間に100万円以上掛かっているようです。私の観察では、1年の半分ぐらい、芝生が養生中です。子どもが多く遊んでいるので、芝生は管理が難しいと思います。日進公園の芝生の実態についてどのように考えているのか伺います。

◎道路公園課長(松岡宏輔) 
 日進公園の再整備におきましては、地元住民とワークショップを行っており、整備内容を検討した結果、芝生広場を整備しているところでございます。芝生広場を導入することで、区民の方々に憩いの場を提供することができていると考えているところでございます。
 日進公園は、日々、小中学生が盛んに遊んでおり、活気がある反面、芝生広場は傷みやすい状況ではございます。芝生を管理していく上で、養生は健全な育成を行う重要な作業ではございますが、できる限り芝生を開放できるように管理していきたいと考えているところでございます。

○副委員長(福田はるみ) 
 以上で、新しいすみだの質疑を終了いたします。


○委員長(加藤拓) 
 議事の都合により、暫時休憩いたします。
 なお、再開は16時5分といたします。
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                              午後3時54分休憩
                              午後4時05分再開

○委員長(加藤拓) 
 委員会を再開いたします。
 これより委員間討議を行います。
 順次、意向を確認いたします。
 初めに、革新すみだは委員間討議の意向がありますか。

○委員長(加藤拓) 
 次に、新しいすみだは意向がありますか。

◆委員(井上ノエミ) 
 ありません。

○委員長(加藤拓) 
 以上をもって、委員間討議は終了いたしました。
 この際、お諮りいたします。
 本日の会議はこれをもって終了することとし、6日月曜日、午前10時から委員会を開会し、引き続き総括質疑を承ることといたしたいが、いかがでしょうか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(加藤拓) 
 ご異議がありませんので、そのように決定いたします。
 以上で、本日の委員会を閉会いたします。
                              午後4時05分閉会