12月1日 地域子ども文教委員会

◆委員(井上ノエミ君) 
 保育園の指定管理者となっている社会福祉法人ですが、まず、国が定めた法律に従っている社会福祉法人である必要があります。昨年、社会福祉法人制度の改革が実施されて、社会福祉法が大幅に改正されました。特に、ガバナンス等情報公開について、大幅な改正がありました。
 今回、指定管理者として提案されている社会福祉法人は、新しい法律に従っている法人でしょうか。
 情報公開については、役員報酬などに関して、ホームページで公開することが決められています。社会福祉法人わかば会、仁風会館、厚生館については、法律に決められた情報を見つけることができませんでした。
 墨田区として、これらの社会福祉法人が、法律に従って適切に運営されている法人であることを確認していますか。もし、そうでない場合には、今回、指定管理者として契約することは、望ましくないと思いますが、どのように考えますか、お伺いします。

◎子育て支援課長(浮田康宏君) 
 委員のご指摘のとおり、社会福祉法人につきましては、社会福祉法第59条の2によりまして、情報の公開を行うように定められております。法令に定められました事項については、インターネット上での公開が主になっております。
 このたび、指定管理者としてご提案する法人も、当然、この規定に従う必要があり、収支計算書等の公表など、社会福祉法の改正前の情報公開基準は満たしているところですが、昨年の法改正により、役員報酬など、公開すべき事項として追加された経緯がございます。
 この点、ご指摘いただいた役員報酬につきましては、現況報告書の中で公開していることを確認していますが、その他の部分については、欠けている点もありましたが、事業者も公開に向けて作業中とのことです。
 区としても、指定管理者募集の際、指定要綱に、法令の遵守を定めていることから、公開について強く申し入れを行っているところで、新たに指定管理者として契約をする上では、情報の公開を前提のこととして進めてまいりたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ君) 
 すみだ子ども・子育て支援事業計画について伺います。
 今回の計画の中で、基本理念として、「子どもの利益を優先するまち すみだ」を打ち出しているのは、大変すばらしいと思います。私がこれまで訴えてきたチルドレン・ファーストの墨田区が実現してきていると思います。
 墨田区は、これから人口は増えるし、子どもの数も増えていきます。それは大変うれしいことです。しかし、それだけお金も掛かります。事業を効率的に実施する必要があります。例えば児童館事業ですが、新たに整備しないと足りなくなると思います。
 今回、17カ所の地域集会所の指定管理者が指定されますが、この地域集会所の稼働率はわずか25%です。この集会所を利用して子どもたちの居場所をつくることもできると思います。予算も年間何千万円も使うのではなく、例えばシルバー人材センターに依頼して、高齢者の方に子どもたちに読み書きや算数を教えてもらうことができると思います。子どもチャレンジ教室で使っている教材もあります。曳舟図書館の本も利用できると思います。既にある施設や資源を有効に使うことを是非考えていただきたいと思いますが、ご見解をお伺いします。

◎子育て政策課長(高橋義之君) 
 地域集会所を活用した児童館事業につきましては、これまでも学童クラブを開設するなど、適宜実施をしているところです。子どもの居場所を効率的に確保するためには、大変有効な方法と認識しておりますが、児童館事業、児童厚生施設としての設備基準を満たす必要がございます。また、各施設の機能を阻害しないこと、本来機能が発揮されることというのが活用の条件となりますので、そういったことを見極めながら、今後も施設の状況を踏まえて、可能な場合に活用していきたいと考えております。
 また、運営の効率化につきましては、児童館や学童クラブの指導員には、健全な育成環境を整えるため、保育士である等の一定の資格が国の基準でも定められて、求められております。そういったことから、事業の委託先につきましては、専門能力を有する事業者になりますが、お話のございました高齢者の方に地域の子どもの子育てにご参加いただくことは、そういった高齢者の方の知識や経験をお伝えしてもらうということも含め、児童の健全育成のために非常に役立つことだとも考えております。
 また、もう一点ご指摘のありました図書館の図書をより有効に活用するということも、現在、取り組ませていただいているところですが、今のご指摘の趣旨も踏まえ、今後とも地域の資源を有効に活用しながら、より効率的に子育て環境の向上を図っていきたいと考えています。