◆8番(井上ノエミ君) 新しいすみだの井上ノエミです。山本区長と加藤教育長、よろしくお願いします。
6月の定例会においては、山本区長に、墨田区の行財政改革についてお伺いしました。
現在、墨田区においては、事業の見直しや経費の削減について真剣に取り組んでいると理解します。しかし、墨田区では、多くの事業を外郭団体や指定管理者に委託しています。幾ら墨田区本体で経費を節約しても、事業を現場で実施している団体が事業を効率的に実施しなければ、行財政改革の目的を達成することはできないと思います。
例えば、墨田区文化振興財団には、財団運営補助金として年間6,500万円を補助しています。また、社会福祉事業団にも、運営補助費として年間1億1,500万円出しています。
墨田まちづくり公社には、運営費を1億1,700万円補助しています。これらの外郭団体には、これ以外にも多額の事業費を出しています。したがって、私は、これらの団体でも行財政改革を徹底的に行うべきと思います。福祉の現場で働いている人を減らすことは難しいですが、それ以外の分野で効率化を図ることが必要と思います。
そこで、山本区長にお伺いしますが、外郭団体の行財政改革、つまり組織の改革や経費の削減、事業実施の効率化などについて、区長はどのように考えているのか、またどのように取り組むお考えなのかお伺いします。
また、墨田区で実施したように、コンサルタントを使って組織や事業を見直す必要があると思いますが、区長のご見解をお伺いします。
また、指定管理団体についても、真剣に経費の削減に取り組んでもらう必要があると思いますが、区長のご見解をお伺いします。
次に、墨田区役所における公文書管理についてお伺いします。
国会ではここ数年、公文書の廃棄が大きな問題となっています。そこで、墨田区では、どうなっているのでしょうか。平成16年に、墨田区は文書管理規程を定めています。それによれば、公文書の保存年限が決められています。内容によって、1年、3年、5年、10年となっています。私は、この規定は古過ぎると思います。コンピューターや電子データの進歩が、当時とは違い大変便利になっていて、文書はPDFなどで簡単に保存できます。また、場所をとりません。したがって、文書は簡単に電子データとして永久に保存することは可能です。特に、現在は情報公開条例もありますし、行政の透明化が、区民からも強く要求される時代です。都合の悪い書類を廃棄することは、決して許されるべきではありません。私は、基本的に全ての公文書は電子データとして永久保存するべきと思います。
また、熊本県や札幌市では、文書を廃棄する場合には、第三者機関を設置して、文書をチェックしています。また、公文書管理の条例を制定している自治体もあります。山本区長に、墨田区における公文書の廃棄の実態と、今後の公文書管理の方針について、ご見解をお伺いします。
次に、公園の整備についてお伺いします。
今年の2月の定例会でも、横網町公園のトイレの整備についてお伺いしました。横網町公園は、東京都慰霊堂もあり、最近では外国人の観光客も多く訪れています。両国地域では、刀剣博物館もできましたし、安田庭園の整備も進んで、大変魅力的な観光スポットになりました。
前回お伺いしましたときには、墨田区が設置したトイレが2カ所あるので、東京都と協議するとのご答弁でした。洋式トイレが必要ですので、是非、ここは優先的に整備していただきたいと思いますが、その後の東京都との協議の経過についてお伺いします。
次に、公園におけるイベント開催のための施設整備について伺います。
先日、錦糸公園に行きましたら、墨田区が設置した携帯電話の充電ができるソーラースタンドがありました。これは、イベントのときや災害のときなどに大変役に立ちますので、すばらしいアイデアだと思います。もっと数多く設置してもらいたいと思いますが、企業などにスポンサーになってもらえば予算が節約できます。是非企業に働きかけていただきたいと思いますが、区長のご見解をお伺いします。
また、錦糸公園などの大きな公園では、イベントが多く行われています。イベントの主催者からは、水道が少ないので、大変不便との意見があります。また、ホースなどの備品をしまう管理小屋もあったら便利という意見もあります。是非、このような声を反映して、公園を整備していただきたいと思います。山本区長のご見解をお伺いします。
次に、障害者の雇用に関連してお伺いします。
最近、中央省庁での障害者雇用の水増しが大きな問題になっています。障害者雇用促進法が制定されて、中央省庁が率先して障害者の雇用義務を果たすべきであるのに、ほとんどの省庁で水増しされていたというのは大変驚きます。今年度から法定雇用率が上がり、自治体は2.5%になりました。墨田区でも水増しがあったようですが、現在の障害者雇用率について教えてください。また、どのような障害の方がどのような職種についているのか教えてください。
次に、区内の障害者施設で実施中の新商品開発支援事業についてお伺いします。
これは、「すみのわ」と呼ばれていますが、施設で障害者の方々に、デザイナーや地元企業と連携して、さまざまな製品をつくってもらう事業です。製品は、カレンダー、アクセサリーなど、さまざまあります。材料は、地元の企業から廃材を提供してもらい、コストを下げる工夫をしています。この事業は障害者の方にとっては、とてもよい就労の機会だと思います。また、パラリンピックもありますので、製品を民間企業のノベルティとして使用してもらうなど、販売でも期待できると思います。
ただ、製品をつくるときに、品質を保つためには十分な指導が必要です。専門家がつくり方を教えて、あとは施設の職員の方が指導して製作するのでは、品質のよい製品をつくるのはなかなか大変なようです。製造工程においても、職人や専門家の指導を密接に受けられるような体制が必要と思います。このあたりを改善して、よりよい事業にしていただきたいと思いますが、山本区長のご見解を伺います。
次に、加藤教育長に4点お伺いします。
今年の夏は、大変な猛暑でした。政府も、全国の小・中学校にエアコンを整備する方針のようです。幸い、墨田区では全ての教室にエアコンがありますので、大変よかったと思います。ただ、エアコンは電気代も相当掛かりますし、きちんとメンテナンスをしないとカビが発生して病気の原因にもなると言われています。
エアコンの電気代に関しては、最近よく言われていますが、エアコンをずっとオンにしておいたほうが電気代を節約できます。我が家も、マンションですが、エアコンは一日中つけています。逆に、切ったり入れたりすると電気代が掛かります。学校では何台もエアコンを使用していますから、室温をなるべく一定にして、エアコンを入れておいたほうが電気代を節約できると思います。現在、学校ではどのようなエアコンの使い方をしているのか、加藤教育長にお伺いします。
また、エアコンはフィルターを定期的に掃除しないと、効果がなくなりますし電気代も掛かります。フィルターの掃除は簡単ですので、職員でもすぐできます。夏の前と終わりに必ず掃除して、電気代を節約するようにしていただきたいと思います。
また、エアコンのクリーニングは、最低2年に1回は必要です。これをやらないとカビが発生する可能性もあり、子どもたちの健康に影響が出ます。エアコンのクリーニングは、学校が業者に頼むより、教育委員会として一括して業者と契約したほうが安くできると思いますが、現在、学校でのエアコンの維持管理はどのようにやっているのかお伺いします。
次に、今年のような猛暑における野外活動についてお伺いします。
今年の夏には、愛知県の小学校で、1年生の児童が野外活動の後に熱中症で死亡する事件がありました。そのために多くの保護者は、自分の子どもが学校で死んでしまうのではないかと心配したようです。墨田区では、このような事故が決して起こらないようにしていただきたいと思います。
そこで加藤教育長にお伺いしますが、墨田区では、気温が35度以上の場合に、学校での野外活動や体育を禁止していたと思います。私は、35度では少し高過ぎると思います。また、小学校低学年と中学校では子どもの体力も違いますので、もう少しきめの細かい指示が必要になると思いますが、今年の夏はどのような指示をしていたのかお伺いします。
とにかく事故が起きてからでは遅いですから、「子どもたちに無理をさせない」を原則に、子どもたちの生命と健康を守っていただきたいと思いますが、加藤教育長のご見解をお伺いします。
次に、子どもたちのランドセルやかばんが重過ぎる問題についてお伺いします。
文部科学省が学校に教科書を置いたりして、軽くするように通達を出すということですが、この件について、加藤教育長にお伺いします。
ランドセルが重過ぎるという苦情は、全国的に多くあります。墨田区は大丈夫だと思いますが、加藤教育長は、墨田区の実態についてどのように考えているのかお伺いします。また、重過ぎるという現状でしたら、どのように対処するのか、併せてお伺いします。
次に、学校における給食費の徴収についてお伺いします。
学校における給食費は、私費会計ということで、ほとんどの自治体では学校で徴収されています。しかし文科省はこのたび、教員の負担削減ということで、地方自治体が直接徴収する方針を決めたようです。これについて墨田区としてどのような対応をするのか、加藤教育長のご見解をお伺いします。
また、私は将来的に墨田区では給食費を無料にするべきと思います。予算的には、数億円は掛かると思います。しかし、私は価値のある経費だと思います。これについては、答弁は要りません。
次に、今年6月の大阪の地震では、高槻市の小学校のブロック塀が倒れて、児童が亡くなるという悲惨な事故がありました。その後、墨田区でも通学路の調査があり、危険なブロック塀が見つかったと思います。私は、平成28年の決算特別委員会で、ブロック塀の危険性について指摘しました。また、今年の産業都市委員会でも、実態調査が必要との意見がありました。墨田区でもいろいろ検討されていると思いますが、地震はいつ起こるか分からない状況です。現時点でのこの問題についての墨田区の対応について、山本区長にお伺いします。
私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
〔区長 山本亨君登壇〕